1 はじめに
インド太平洋地域を担当する米海軍第7艦隊は、その広大なエリア(AOR: Area of Responsibility)に常に展開し続ける必要があり、いちいち米本土に艦艇を戻して修理している余裕はありません。ここ横須賀基地には同基地を事実上の母港とする常駐艦十数隻の修理を担当する横須賀艦艇修理部(SRF: Ship Repair Facility)が所在しています。旧日本海軍のドック施設などを流用する形で発足して以来、実に様々な米海軍艦艇の修理を一手に引き受けてきました。その従業員の多くは日本人の技術者や作業員。極めて高い能力を誇る彼らの力なしでは米海軍の運用は成り立たないと言われるほどです。そんな彼ら日本人従業員向けの食事施設がここのカフェテリアです。ちょっと覗いてみます。
2 内部の様子
大きな修理工場の建物が立ち並ぶエリアに、カフェテリアが入るビルがあります。何とも味気ない入口ですが、ここを入るとエレベーターがあります。これに乗って4Fまで行きます。
4Fに出るとすぐのここがその入口です。
これは広い!沢山のテーブルと椅子が並びます。意外でしたが、横須賀基地の食堂の中でも有数の広さを誇ります。
脇にはコンビニも併設。ここは米軍人のIDカードなしでも米国モノのスナックやドリンクが購入可能です。これは嬉しい~!!
これは定番メニュー。カレーや定食、麺類など充実。
とはいえ、流石に米軍基地。甘そうなデザートもありました(笑)。
3 本日の日替わりを紹介
さて今回は見学のみです。日替わりメニューのサンプルを見て行きましょう。
こちらは鶏の唐揚げです。これに味噌汁が付くようです。ワンプレーとでご飯が盛られるのが面白いところ。
見づらいですが・・・これは鶏天丼です。なかなかのボリューム。味噌汁が付きます。
こちらは牛肉と玉ねぎをオーブン焼きにしたもの。ご飯と味噌汁が付きます。これもユニークなメニューですね。
4 おわりに
米海軍の購買部(NEX: Naval Exchange)が運営しているこのカフェテリア、存在自体が基地のwebにも載っていませんので知る人ぞ知るといった謎めいたイメージがありました。きっかけは以前、たまたま基地新聞に載っていた記事を読んだことでした。なんでも外来艦艇がここで修理を受けることになり、乗組員がSRF技術者と調整しがてら、ここを教わり昼食を摂ってみたところ、物凄くおいしくてビックリ仰天した、というような内容でした。まあ日本食自体が珍しかった可能性もありますが、優秀な日本人従業員の方々の力の源を提供するここのカフェテリアのおいしい食事が、ひいては米海軍を底支えしていると言えます。油やペンキにまみれた作業服にヘルメット姿の彼らには軍人とはまた違った迫力があると思います。ぜひ今後とも引き続きご安全に活躍して欲しいと思います。